説明.
二代目本成寺作 貴肌鉄刀木鹿角「冠落」8寸5分・両刃 |
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作者 |
二代目 本成寺昭和42年(1967年)生まれ。 二代目本成寺(三条守弘) 昭和42年生まれ。 少年の頃より鉄と遊び愛着をもつ。 昭和59年本成寺修司に師事。 平成6年独立、三条守弘を名乗る。 平成17年、二代目本成寺を襲名。 |
解 説 |
二代本成寺。昭和59年長切れの修司と異名をとる、本成寺修司(ほんじょうじしゅうじ)に師事。平成6年独立、三条守弘(さんじょうもりひろ)を名乗る。その後、師の熟達した技術の全てを継承し尽し、尚、研鑚の日日を送る。平成17年、類稀(たぐいまれ)なる、そのずば抜けた才能を見込まれ、二代目本成寺を襲名。 初代本成寺の晩年の作は、三年間に渡り全ての工程を代打ちし師を支えた。 今日、その技倆はさらに冴え渡り、師を越え、出藍の誉となろう豪奢なこの一本。《貴肌鉄刀木鹿角「冠落」(きはだてっとうぼくしかつの「かんむりおとし」》として、新境地を開き、新たなる衝撃のデビューを飾った。 本作のモチーフとなったのは、その昔、平貞森(たいらのさだもり)が、朱雀天皇(しゅじゃくてんのう)より賜った平家重代(へいけじゅうだい)の名剣“小鳥丸(こがらすまる)”。 その名剣の特徴である、鎬造(しのぎづく)り、冠落(かんむりおと)しの雰囲気を残しながら、華麗さと重厚感を強調。 刀身は、今までに無いワンクラス上の高級ダマスカス鋼に、鮮やかな切れ味で定評の青紙2号を、二代本成寺の得意とする三枚打ちに火造り鍛造。厳選された極上のユーカリのこぶのハンドルは、柄尻(つかじり)まで一体構造のフルタング方式。そこには、貴重なエクサレント、サンバースタグ(鹿角)を精巧にインレイ。 さらに、周囲をレッドファイバースペーサーで縁取り、全体を典雅に引き締めている。 研ぎ仕上げは、まさに、二代本成寺の真骨頂。○カ京都正本山合砥石(まるかきょうとしょうほんやまあわせどいし)をはじめ、数種類の天然砥を駆使。根気良く研ぎ、磨き上げ、まるで日本刀のような凄じい切れ味を暗示させる。この、見る者を魅了する日本伝統の冠落(かんむりおと)し。豪奢を極めたその刀姿の底からは、目の肥えた男だけが見分けることのできる、気品と風格が匂い立つ。 |