説明.
精緻な仕上げ、優美な刀姿美。 カスタムナイフメーカー原幸治による、 ATS-34鍛造カスタム牛刀 270㎜! 切れ味テストに驚嘆! |
原 幸治作 ATS-34鍛造カスタム牛刀 270㎜ |
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作者 |
原 幸治昭和24年(1949年)生まれ。 米NYナイフショーにてモーストイノベーション賞を受賞。海外でその技術は高い評価を受け、毎年USAナイフショーで新作を発表し続けているカスタムナイフメーカー。 |
解 説 |
USAカスタムナイフショーで、数々の賞を受賞して以来、数十年、世界のあらゆるナイフショーで毎年、新作を発表し続ける原幸治。 今や、世界中の原ファンが数年待ちの予約を待ち望んでいる。筆者もパリやニューヨークのカスタムナイフショーでお世話になり、その好評は目の当りにしている。 本作は、そんな原幸治の作ったカスタム包丁。ブレードは、ATS-34を鍛造。カスタムナイフと同じように1本1本手で削り上げた逸品だ。 ATS-34は、ナイフの神様R.Wラブレスが好んで使用するナイフブレード材だ。ステンレス特殊鋼に分類される優秀な鋼材だ。その特徴は、錆びなく、良く切れ、刃持ちが良いという。 4年前ほどのある日、原幸治から「使ってみてください」と本作が届いた。ATS-34 180mm及び、ATS-34 210mmを鍛造した2種類のカスタム牛刀だ。ATS-34ブレードは、世界の一流カスタムナイフメーカーが採用していることは知っていたが、その作品達のいずれもが、高価なため”使い倒した結果”の話は、あまり耳にしたことは無かった。 筆者も同様、届いたカスタム牛刀を目の前に「炭素鋼の切れ味にはかなわないだろう」などと高をくくっていた。しかし、その精緻な仕上げと、洗練されたセンスの良いハンドル。さらに、流れるような優美な刀姿美に魅了され、本格的な切れ味テストに挑むことにした。 厨房の包丁達に、本作を加え、あらゆる料理に毎日使用し、切れ味テストを繰り返した。2013年2月から始めて、2017年6月現在の結果は、切れ味は落ちてきているが、正式研ぎ直しは0回。刃先を青紙で2~3回なめるような小刃立て程度で、 まだ切れているがそろそろ本格的な研ぎ直しをと思っている。1回研ぐと、3年は持つ刃先の強靱さに驚嘆。錆びの発生は無く。 そんな訳で、今回、宗正企画に報告を上げ、本HPでのご紹介の運びとなった。ちなみに、USAでは、US$2500で1~3ケ月待ちとなっている。 ※追記ー。同年8月現在、炭素鋼“藤印”の高級和包丁の切れ味テストに入っている。肉や魚などの対象物に刃を切り込んだ時の瞬時の感覚は、炭素鋼藤印の場合、吸い込まれるような感じのその感覚にはかなわないが、本作ATS-34は錆びないという利点がある。 ※追記ー。ATS-34鍛造は、通常のATS-34の価格が3倍するが、切れ味、長切れも3倍するわけでは無い。火床で火造りし、銅をシメた。その違いは、体験を通して、対象物を切った時に驚きを感じるものであり、使った者でなくては解からないだろう。 |