説明.
土佐の名工 松本鍛が打ち上げし円熟の技 |
松本鍛作 岩崎古地鉄「抜刀剣鉈」255mm・ 両刃 藤印 |
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作者 |
松本 鍛昭和9年(1934年)生まれ。 土佐在住の土佐鍛冶2代目。 土佐刃物コンクールで 知事賞受賞。 鍛造一級技能士の資格をも持つ唯一の伝統工芸士。 同世代の鍛造家が引退していく中、“孤高の円熟の技”、と定評の土佐鍛造界の最後の名鍛冶師。 |
解 説 |
本作は、以前、中屋平治氏が打っていた、岩崎重義翁の“習作の鉈”シリーズの三作目。 中屋氏が重義翁の外部門下生だった頃、「中屋をなんとか応援してやってくれないか」と云う一言で、宗正企画が動いた。手本は、新潟は、魚沼群秋山郷伝承の、刀匠・岩崎作、秋山郷三枚打ち山刀。これを元に図面を起こし生まれたのが本作だ。中屋の修行のために生まれた習作の第3号だった。 しかし、昨年、中屋氏から「もう、鉈作りは、止めました」と連絡を受けた。 従来のお客様からの希望もあり、“習作の鉈”再現のため、様々、鉈鍛冶に当たってみるが、古地鉄は打った事がない。あるいは、失敗が多く難しいと云う。 その中で、唯一「古地鉄なら昔打っていた」、という松本鍛の返事に安堵した。 そんなことから、“岩崎の習作の鉈”を打てるのは土佐の名工・松本鍛しかないと判断。 松本氏に図面を送り、岩崎翁がその昔、古地鉄(錬鉄)作品のために用意していた鍛錬材を調達し、一年がかりで生まれたのが本作品だ。 鍛冶の腕は、中屋氏と優とも劣らない良作に出来上がった。 にもかかわらず価格は中屋氏より安価。研ぎ仕上げは京都天然砥石や刀剣用内曇砥石を駆使した特上研ぎ仕上げ。 ご満足いただけるものと思う。 |