説明.
鬼神の兵グルカの魂魄宿る良明の和式ククリ! |
和式ククリ7寸5分・両刃 |
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作者 |
土居 良明昭和13年(1938年)生まれ。 名匠長運斎行光に師事。後に各地の名工を渡り歩き、土佐自由鍛造の秘伝奥義を継承、加えて独自の鍛造技術を確立、土佐の名門鍛冶。 |
解 説 |
敵兵はおろか味方の兵までも恐怖の淵に陥れた鬼神の兵士、グルカ兵。 疾走する馬の腹に喰い付き下から袈裟(けさ)に斬り上げ、馬上の敵兵の足をもぎ落すなどは朝飯前、勇猛さを誇る彼らの手にはいつも、自らの命を守り続けた一本のグルカナイフがあった。 それは、グルカ兵の伝説を生み、伝統的な強さを支えた、いわば、グルカの守護神“ククリ”である。 過日、そのグルカ兵の“ククリ”について、ネパールから一通の手紙が舞い込んだ。 それは、「世界一の切れ味を誇る日本の鍛冶師の打った“ククリ”を熱望するグルカ兵がいる。もし、願いが叶うならパーソナルナイフとして一生大切にする」とのこと。 牛の首をも一刀の元に両断するほど強靭無比なる“ククリ”。その“ククリ”をさらにパワーアップさせ、恐しい程の切れ味を与えるべく注文を付けてきた。 そんな難題に腰を上げたのは、土佐自由鍛造の奥儀を継承する、土佐の名工、土居良明(どいよしあき)である。 同送されたグルカのククリを参考に、良明、自らの威信をかけ、秘伝の古式に則っとり鍛え上げ、≪和式ククリ(わしきククリ)≫と命名された。 刀身は、鋭い切れ味と長切れで定評の日立安来鋼青紙2号を使用。 柄は、堅くて粘りのある樫の古木。そこには、ローアンバーに染め抜かれたタコ糸が丹念に巻かれ、さらに、特殊樹脂を入念に塗布。水に濡れても滑りにくく、抜群のハンドリングが約束されている。 そして、刃にやさしい銅巻朴の木鞘は、オイルスティンを塗布。耐久性を高めると共に、セピア色の糸巻柄との色合いを配慮。良明のセンスの良さが伺える。 土居良明作≪和式ククリ≫。その刀姿は豪胆(ごうたん)にして磊落(らいらく)。そこには、密林での過酷な戦闘体験が生んだ、鬼神の兵士、グルカの魂魄(こんぱく)が宿り、使うほどにその性能の凄さを見せつける。 |
特記事項 |
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