説明.
男の魂揺さ振る鍛法、甲伏(こうぶせ)の技! |
剣鉈 甲伏狩猟刀スリーピース8寸・両刃 |
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作者 |
秋友 義彦昭和19年(1944年)生まれ。 土佐在住。中学を卒業と同時に二代目義光に師事。 昭和39年三代目を襲名独立。四国の刀匠を訪ね歩き甲伏の秘伝を修得。 土佐鍛造界の重鎮の一人だが、平成30年の5月から納期は未定となっている。 |
解 説 |
土佐鍛冶三代目、秋友義彦(あきともよしひこ)。 中学を卒業と同時に二代目義光に師事。昭和39年、三代目を襲名、独立。 後に四国の刀匠を訪ね歩き、“甲伏(こうぶせ)”の技を目で盗み、土佐に帰り独学の日々を送る。 研鑚の甲斐あって、平成10年、めでたく1本の甲伏の試作を打ち上げた。 完成度は荒削りだが、土佐鍛造界の快挙であろう。 平成12年、宗正刃物のデザインで、一流カスタムメーカーとのコラボレーション甲伏狩猟刀(こうぶせしゅりょうとう)を試作。 フィールドテストを繰返し、平成15年7月、本誌(ボルスター)にて雄渾にして清冽な《炭素鋼甲伏狩猟刀(たんそこうこうぶせしゅりょうとう)6寸5分》を発表。 1年後の平成16年6月、赤鯱(あかしゃち)(レッドオルカ)として、秋友甲伏(こうぶせ)作品が、ナイフ雑誌に記事となる。 その間、宗正刃物では、さらなる完成に向けて温め続けられ、平成17年、再び本誌(ボルスター)にて、凄じい迫力を放射する、《甲伏狩猟刀(こうぶせしゅりょうとう)8寸スリーピース》の発表を迎えた。 デザイン及びプロデュースを宗正刃物。牛皮シースとハンドルの拵(こしらえ)は、日本を代表するカスタムナイフメーカーが担当。甲伏(こうぶせ)とは、心金(しんがね)(硬度の低い玉鋼(たまはがね))を皮金(硬度の高い玉鋼(たまはがね))で包み込み「折れず、曲らず、良く切れる」と云う刃物の理想を極限にまで求めた、日本刀の作刀法の一つである。本作品は玉鋼に一番近いとされる、日立安来鋼白紙1号(ひたちやすきはがねしろがみ)を皮金に、極軟鋼を心金(しんがね)に使用した甲伏(こうぶせ)。 その刀姿は妖妍にして、刃紋のくっきりとした精悍な面構えが、独特の味わいを醸している。スリーピースのハンドルは、宗正刃物の秘蔵するエクセレントスタグ(特上鹿角)と縞黒檀(しまこくたん)のバランスも品良く、アクセントにレッドファイバースペーサーがあしらわれている。 さらには、洗練された削り出し真鍮ヒルトと呼応し、精緻な仕上りと優美さに瞠目。そして、高級牛ヌメ皮を重ねた極厚シースは、皮用菱針(かわようひしばり)ではとても歯が立たない。一目一目ドリルで穴を開け、丹念に縫い針を通し、極太糸を締め上げてゆく難儀な技だ。 それだけに、丈夫で長持ちし、転倒時の安全性も抜群。 甲伏の技と、現代の一流カスタムメーカーの技術を融合させた、《甲伏狩猟刀(こうぶせしゅりょうとう)スリーピース》。 |
特記事項 |
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