説明.
日本最後の秘境椎葉村に眠る“幻の山差”が良明の手で甦る! |
椎葉山差「闇龍」7寸・両刃 |
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作者 |
土居 良明昭和13年(1938年)生まれ。 名匠長運斎行光に師事。後に各地の名工を渡り歩き、土佐自由鍛造の秘伝奥義を継承、加えて独自の鍛造技術を確立、土佐の名門鍛冶。 |
解 説 |
平家ロマンの里、九州は椎葉村(しいばそん)。古くは那須の山と称され、椎葉の民を那須の者と呼び、那須姓が多い。 椎葉芸能民族博物館所蔵の「椎葉由来記」によれば、平家落人の追討使である、源氏の武将、那須与一(なすのよいち)の舎弟、那須大八郎宗久(なすのだいはちろうむねひさ)が、椎葉山の山中奥深く分け入り、そこに暮す、平清盛(たいらのきよもり)の末裔(まつえい)である鶴富姫(つるとみひめ)に一目惚れ、恋仲になった。民謡「ひえつき節」にあるようなロマン伝説を遺す椎葉村。 今回は、そんな椎葉村に伝わる“幻の山差(やまざし)”を、村の古老の協力の元、聞き取り調査をすることができた。刀身形状は、日本刀の脇差に似て、切先の反り上った先反(さきぞ)り。そのスケッチを元に復刻したのは、土佐自由鍛造の奥儀を継承する、名工・土居良明(どいよしあき)だ。 それをさらに、金属彫刻一筋55年の名手“一龍斉”が、闇に浮ぶ幽遠な金玉登龍(きんぎょくのぼりりゅう)を丹念に彫り上げた。刀身は、日立安来鋼青紙(ひたちやすきはがねあおがみ)2号を極軟鋼(Soft Iron)に割込鍛造。鮮やかな切れ味と粘りが与えられている。その刀姿は雄渾にして清冽。手にした者を魅了してやまない。 |
特記事項 |
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