説明.
レッドオルカ 秋友義彦の注目の最新作は、 海原を跳ねし獰猛なる若シャチ! |
秋友 義彦(あきとも よしひこ)作 |
秋友義彦(あきともよしひこ) 作 若鯱(レッドオルカ)8寸5分・両刃 |
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作者 |
秋友 義彦昭和19年(1944年)生まれ。 土佐在住。中学を卒業と同時に二代目義光に師事。 昭和39年三代目を襲名独立。四国の刀匠を訪ね歩き甲伏の秘伝を修得。 土佐鍛造界の重鎮の一人だが、平成30年の5月から納期は未定となっている。 |
解 説 |
土佐の赤シャチ(レッドオルカ)としてその名を馳せる、名工・秋友義彦。土佐自由鍛造の奥儀を継承した後も、作刀の鍛法を取り入れ、土佐鍛造界に新風を送り続けている。その経歴は、中学を卒業と同時に、二代目・義光に師事。昭和39年、師、義光の持つ全ての技をマスターし、三代目を襲名。独立と同時に、四国の刀鍛冶を訪ね歩き、鍛法甲伏(たんぽうこうふせ)の技を目で盗み、土佐に持ち帰り独学の日日を送る。 研鑚のかいあって、平成10年、見事、甲伏の試作に成功。 秋友と云えば、甲伏(こうふせ)の作品や、乱紋丹(みだれもんたん)に代表されるが、本作は、パラシュートコード巻きの特別誂え普及品。廉価だが、その切れ味と剛性は、前者に勝るとも劣らず、秋友ならではの豪胆な作品に仕上っている。 刀身は、玉鋼に一番近いとされる白紙2号を極軟鋼に割り込んだ本割込鍛造。試しに、荒研ぎの段階で裏山の孟宗竹に一振りしてみたが、見事に一刀両断。その恐ろしい程の切れ味に驚嘆した。刀身の肉取りは、鎬造り(しのぎづくり)と平造り(ひらづくり)を融合。使い手を選ぶほどのフラットに近い微妙なハマグリに研ぎ上げられている。孟宗竹を両断する時は、ためらわず、袈裟(けさ)に思いきりスパッと振り切ることが肝要。 刀身と一体構造の共柄には、USA製のパラシュートコードが丹念に巻かれ、滑り止めと抜群のフィット感さらには、手の延長と機能する操作性に瞠目。 秋友義彦作・《若鯱(レッドオルカ)8寸5分》。その刀姿は妖妍にして清冽。刃紋のくっきりとした面構えが、海の王者、シャチの獰猛にして、大胆な海原(わたのはら)を跳ねる様を表現。その強烈な個性は見る者を魅了し、男の胸を熱くする。 |
特記事項 |
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