説明.
四万十川魚師(かわし)の懐小刀 |
渓流キリハ3寸5分・両刃 |
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作者 |
土居 良明昭和13年(1938年)生まれ。 名匠長運斎行光に師事。後に各地の名工を渡り歩き、土佐自由鍛造の秘伝奥義を継承、加えて独自の鍛造技術を確立、土佐の名門鍛冶。 |
解 説 |
嫋(たお)やかに流れる清流は時として荒れ狂い、多くの川魚師(かわし)達を飲み込んできた歴史をもつ四万十川(しまんとがわ)。そこには欄干(らんかん)の無い“沈下橋(ちんかばし)”が架かっている。 川魚師(かわし)とは、川に生きる人。僅かな玄米と味噌を携え、渓流深く分け入り露営する。そんな彼等が肌身は離さず懐に忍ばせていたのが本品、≪渓流キリハ≫だ。 鍛え上げたのは、長年四万十(しまんと)川魚師(かわし)のために小刀を造り続けて来た土佐の名工・土居良明(どいよしあき)。 切先にかけ鋭利で細身の刀身は、仕掛作りや魚の腸裂きに威力を発揮。まさに、本作は四万十川魚師を支えた比類なき万能小刀と云える。 |
特記事項 |
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