説明.
凄まじいまでの迫力を放射する鎧通拵は、重ね厚6.5mmもの蛤刃7寸! |
秋友 義彦(あきとも よしひこ)作 |
秋友 義彦作 剣鉈 鎧通し拵7寸・両刃 |
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作者 |
秋友 義彦昭和19年(1944年)生まれ。 土佐在住。中学を卒業と同時に二代目義光に師事。 昭和39年三代目を襲名独立。四国の刀匠を訪ね歩き甲伏の秘伝を修得。 土佐鍛造界の重鎮の一人だが、平成30年の5月から納期は未定となっている。 |
解 説 |
土佐自由鍛造の奥儀を継承し、日本刀作刀の鍛法甲伏(こうぶせ)の技を取り入れた“甲伏造(こうぶせづく)り”や互(ぐ)の目(め)乱れ紋丹(もんたん)などの新風を土佐鍛造界に送り続けている名工・秋友義彦(あきともよしひこ)。 そんな秋友が今回、取り回しが良く、小技のきく7寸の鎧通(よろいどお)し拵(ごしらえ)を打ち上げた。 鎧通しは通常、右腰に右手差(めてざ)しする。逆差しすることにより、素早く抜くことが出来るからだ。 組打ちに相手の鎧のスキ間から刺し込み、敵を屠(ほふ)ることから、そう呼ばれるようになった。そのため、刀身は細身で重ね厚く、刀身長は寸。極めて頑強な造り込みとなっている。 本品は、獲物のと止め刺しを目的に製作され、刀身長7寸にしては、重ねの厚い6.5mmもの業物だ。その刀姿美は雄渾(ゆうこん)にして清冽。凄じいまでの迫力を放射している。 刀身は、日立安来鋼白紙2号(White #2)を極軟鋼(Soft Iron)にタガネで割り込んだ、本手打ち火造り鍛造。樫の古木柄には、滑り止めに麻糸を丹念に巻く。 流麗にして繊細な中にも力強さを感じさせる≪鎧通し拵7寸≫。そのフォルムの底から立ち登る威厳と風格は、まさに、山刀の王者と呼ぶに相応しい。 |
特記事項 |
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